今年は阿炳生誕125周年の年ということで、生誕地・無錫では塑像の展覧会や、少年少女たちから老人まで参加した各地域での二胡演奏会の催しなどが様々な形で催されたことはお伝えしました。
また今年は音楽会、演奏会のほかに歌劇「二泉」が天津大劇院や南京・江蘇大劇院など各地で各地で上演されたことも一つの話題でした。もちろんこの劇名は無錫市にある「天下第二泉」と阿炳のあまりにも有名な曲「二泉映月」二ちなんだものです。
「二泉」は、2017年9月に無錫市歌舞劇院が始めた歌劇で、主演はテノール歌手の王宏偉です。彼は1971年生れ、解放軍芸術学院を卒業し、軍の歌舞団で活動を始めました。生れが新疆地域の自治州ということで、西部放歌や西部情歌、西部賛歌の<西部三部曲>に見られるように、地域色の濃い歌を歌っていました。
この歌劇の主演をするにあたり、彼は酒とたばこを持って阿炳の墓に参ったと語っています。
いずれにしても「二泉映月」は阿炳の遺作としても余りにも有名であり、二胡を学ぶ人にとっても10級(中国民族楽曲は1級~10級まで区分されていますが、最高級が10級)の曲ということで、たとえ難関ではあってもぜひ弾きたい曲の一つですね。
歌劇「二泉」 |
(18.12.19記) |